事業活動

第13期[2018年9月期]第2四半期のトピックスをお知らせします

株式会社オリエンタルコンサルタンツグローバル 株式会社アサノ大成基礎エンジニアリング 株式会社オリエンタルコンサルタンツ 株式会社エイテック

防 災

UAVによる写真撮影やレーザー計測により、
人の現地調査を介さない防災対策を実施

埼玉県では要対策箇所の法面に対して、落石・斜面対策がなされていない箇所が多数存在していました。平成28年度、県道上で確認された落石とみられる事例は9件あり、うち3件で車両との衝突事故が発生。また平成29年4月には県道73号において、直径約50cmの落石が軽自動車に衝突し崖下に転落、1名が死亡する痛ましい事故が発生しました。埼玉県秩父県土整備事務所が所管する道路の大半は急峻な山間部にあり、すべての要対策箇所の斜面の詳細が不明。また、未確認エリアからの落石が懸念されるため、工事発注ができない状況でした。
これらの課題を受け、UAV(※)を活用した道路防災転石等調査を提案しました。測定にあたり現地調査を行い、離着陸地点、飛行コース、作業員の配置などを検討。高度50m以上、秒速5mで飛行し、調査を実施しました。取得した点群データなどを処理してLP地形図を作成するなど、今後の斜面防災全体の対策計画の策定や対策設計等に活用します。

※UAV…Unmanned Aerial Vehicleの略で、無人航空機のこと。一般的に「ドローン」と呼ばれることがある。

調査で使用したUAV。GPSアンテナ、カメラ、レーザー装置が搭載されている。

調査で使用したUAV。GPSアンテナ、カメラ、レーザー装置が搭載されている。

UAVで収集したデータ分析結果。

UAVで収集したデータ分析結果。。

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防 災

被害規模を定量化したハザードマップを作成し
対策の優先度と方針の整理を検討

東日本大震災や熊本地震では、液状化被害により道路の機能が損なわれ、緊急輸送道路としての役割を十分に果たせない状況がありました。また、従来の液状化ハザードマップで危険視されていなかった箇所も液状化。道路では橋梁部での段差障害のほか、下水道マンホールの浮き上がりなど、地下埋設物の異常発生が多発しました。首都直下地震や南海トラフ巨大地震の発生が危惧される中、災害時に重要なインフラとなる道路の液状化対策を行う上で、危険箇所を具体化する必要があります。従来の液状化ハザードマップは液状化発生の危険度を示したものであり、道路の液状化被害が発生する箇所の絞り込みが出来ていません。また、どの程度の被害規模から液状化対策を実施すべきかの指標がありません。そこで、液状化による道路の被害規模を定量化して被害箇所を示した道路液状化ハザードマップを作成※2し、被害規模と路線の重要度等に応じた対策の優先度と方針の整理を検討。防災に向けた事業計画や、住民とのリスクコミュニケーションへの活用を提案します。

※2…被害想定手法と道路液状化ハザードマップの作成方法は東京大学生産技術研究所清田研究室との共同研究による。

従来のハザードマップ

従来の
ハザードマップ

道路液状化ハザードマップ

道路液状化ハザードマップ

出典:東京大学生産技術研究所清田研究

株式会社オリエンタルコンサルタンツ

防 災

多様なソーシャルビッグデータを融合した
大規模災害時のモビリティ支援を提案

災害時に人命を守るには、モビリティ支援が重要です。これには避難支援策の事前立案、発災直後の被災・交通状況をモニタリングし、市民や自治体へ提供する必要があります。オリエンタルコンサルタンツが参画するDOMINGOは、気象・交通・SNS・画像などの情報を融合解析し、災害時の安全・安心の向上、イベント時の交通円滑化のためのツールを開発する研究プロジェクトです。
避難支援策を事前に設計・評価するための自動車・徒歩・鉄道による避難交通シミュレーションモデルを開発しました。これを用いて、事前に広域避難交通の再現や避難施策の有効性を評価できます。さらに、発災後の交通マネジメントを支援するために、被災と交通状況をリアルタイムモニタリングするシステムを開発しました。このシステムは、多様なビッグデータを収集・高速処理して、迅速な情報閲覧が可能です。すでに熊本地震における情報提供、道路管理者を対象とした実証実験により効果が検証されています。

大規模災害発生時に全国のデータを高速処理・可視化できる、リアルタイムモニタリング・アラートシステム。

大規模災害発生時に全国のデータを高速処理・可視化できる、リアルタイムモニタリング・アラートシステム。

株式会社オリエンタルコンサルタンツ

防 災

自然災害の頻発化・激甚化に備え、
高齢化や国際化に配慮した防災施策を討論

平成29年9月、東京都新宿区にて日本自治体危機管理学会主催、東京都・河川財団後援オリエンタルコンサルタンツ事務局のシンポジウムが開催されました。テーマは「次の時代の防災対策のあり方について~都市における防災課題を多面的に考える」。近年、頻発する大規模自然災害により、一層の防災対策が必要とされるなか、今後は高齢者や訪日外国人などに配慮した新たな課題が浮上しています。このシンポジウムでは「次の時代」にスポットを当て、都市における防災課題に関する多面的な話題提供を行い、知識を深めました。
第Ⅰ部では、「観光客などに配慮した防災のあり方」など、4つの話題提供がなされました。第Ⅱ部では、中林一樹 明治大学政治経済学研究科特任教授をコーディネーターとし、外国人観光客、高齢者・障害者に対して災害時に配慮すべき点や、地域コミュニティに対する問題など、活発なディスカッションがなされました。

活発な意見が交わされたパネルディスカッション。

活発な意見が交わされたパネルディスカッション。

熱気あふれる会場の参加者たち。防災への関心の高さがうかがえる。

熱気あふれる会場の参加者たち。防災への関心の高さがうかがえる。

株式会社オリエンタルコンサルタンツグローバル

防 災

新防災法の施行と同時期に政府の要請を受け
技術協力による防災能力向上を支援

モンゴルではこれまで地震による大規模被害は記録されていないものの、西部・西南部ではマグニチュード8クラスの地震がたびたび発生。全人口の約半数が集まる首都ウランバートル市近郊では、複数の活断層の1つが活動を強めており地震発生リスクが高まっています。2017年2月に施行された新防災法は災害後の緊急対応中心の旧防災法から一転し、災害リスク評価、防災計画の充実、防災研修・啓発など防災に関する内容が重視され、防災能力向上が喫緊の課題に。政府の要請により本プロジェクトが始動しました。
2015年の「第3回国連世界防災会議」で採択された仙台防災枠組4つの優先行動に留意し、「法制度整備・防災計画」「耐震建築」「防災教育」という3つのテーマから支援。オリエンタルコンサルタンツグローバルが共同企業体の代表として18名の専門家集団をまとめ、国家非常事態庁、建設都市開発省、市の関係職員など総勢50名を超えるカウンターパートと共に活動しています。

ワーキンググループの代表が定期的に集まり議論を深める場、ステアリングコミッティ(運営委員会)。

ワーキンググループの代表が定期的に集まり議論を深める場、ステアリングコミッティ(運営委員会)。

学校防災訓練を実施するための技術協力支援。

学校防災訓練を実施するための技術協力支援。

株式会社オリエンタルコンサルタンツグローバル

防 災

防災の国際的な潮流と自然災害の現状に鑑み、
戦略策定に向けた情報収集・確認調査を実施

自然災害による被害軽減を図るために、災害発生後の緊急対応・復旧から、災害発生前の事前準備へのシフトの重要性が提唱され、「防災の主流化」や「BuildBackBetter」のようなキーワードが国際社会に浸透してきています。日本と同様に災害大国であり、現在著しい経済成長を遂げているフィリピンにおいても、貧困削減の一環として、災害発生前のリスクマネジメントを重視した政策への転換が図られています。日本はその実現に向けて多くの協力を実施し、強固なパートナーシップが築かれています。
プロジェクトでは関係機関との協議を通じて、防災セクターにおける現状の課題と今後実施するべき優先施策の検討・抽出に努めてきました。これらの調査結果から、2008年の協力戦略をレビューし、①これまでの防災協力の蓄積及び最新の日本の技術や経験を最大限活用し、②フィリピン国の政策の方向性や社会経済政策等と国際的・地域的な防災協力に関する枠組みとの整合を図った新しい協力戦略(案)が策定されました。

■新たな防災セクター協力戦略(案)

新たな防災セクター協力戦略(案)